相続事例:相続登記

家と四つ葉のクローバー

8月4日、Aさんの旦那様は病院のベッドで息を引き取りました。

 

旦那様は70歳、残された相続人は、68歳のAさんとお子様3人です。Aさんは仙台に住んでいますが、子供達は、東京、名古屋と離れた場所で、それぞれ所帯を持っています。

 

葬儀、遺産整理の手続きが終わって一人になったAさんは、気が抜けてめっきり老け込みました。

そして、いつ、どこに、何をしまいこんだのかを忘れてしまう認知症の症状が現れたのです。

「お金・通帳・貴重品」を失くしたと騒ぎ、タンスや引出しの中を1日中探し回ってしまいます。

 

ひとり暮らしのAさんを心配して、長男のBさんは、相続手続の際、家族信託を作成しました。もしAさんが認知症と診断された場合、自宅不動産の管理権をBさんに移管する信託契約です。

 

夜中に徘徊する症状が出始めたAさんは、施設に入居することとなりました。

自宅は仙台市内の好立地だったため、自宅の借り手は難なく見つかりました。

 

Bさんは、公正証書で作成した「家族信託」を活用し、不動産屋で母親の代わりに自宅の賃貸契約を結ぶことが出来ました。賃料20万円は、母親の施設入居費に充てています。

 

家族信託を結んでおけば、受益権を母親に残したまま、何かあった時は、長男が管理権を行使出来ます。家族信託契約があれば、認知症で不動産の契約が出来なくなった母親に代わり、長男が結ぶことが出来るのです。

 

家族信託は、一般的にはあまり知られていませんが、上手に活用すると有休不動産を上手に活用することが可能です。 

 

 

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